MOVE

リトモス(Ritmos)とは

リトモス(Ritmos)とは、スポーツジムで行われているダンスのレッスンです。ラテンダンスを中心に、レゲトンやヒップホップ、エアロダンスなど様々な種類のダンスを踊りながら運動をします。ズンバやメガダンス、バイラバイラなど他のダンス系プログラムに比べて振り付けが複雑で、初めてやる人にとっては難しいです。そのぶん上手に踊れたときの達成感や充実感も大きいです。

アルゼンチン発

南米アルゼンチンのウリセス・プイグロス(Ulises Puiggros) というインストラクター兼振付師が、3か月ごとに新しいダンスを作成しています。日本ではカリテスという会社を通して、全国のジムに提供されています。ただ、ズンバに比べると、おそらく愛好者の人数は10分の1以下です)

特徴
難易度
ペアダンス
創始者・ウリセス
日本における問題点

様々な種類のダンス

リトモスは、ダンスの種類が豊富です。ラテンダンス、レゲトン、サルサなどのほか、ヒップホップやディスコダンス、ジャズダンス、フラメンコなど様々な踊りのリズムが取り入られています。セクシーダンスというジャンルもあり、女性に人気があります。

海外では「Ritmix」(リトミックス)

リトモス(Ritmos)は、スペイン語で「リズム」を意味します。発祥地は南米アルゼンチンです。日本以外では「Ritmix」(リトミックス)という名前で展開されています。

振り付けは、全国どこも同じ

リトモスはあらかじめ振り付け(コリオ)が決められています。(「プレコリオ」と呼ばれれるスタイルです)。 全国どこでも同じ振り付けで統一されており、ズンバのように同じ曲でも先生によって振付が違うということがありません。

全般的にエアロ的要素

リトモスは、ダンスのプログラムであり、エアロビクスではありません。しかし、エアロ的な要素がたいへん強いです。例えば、ヒップホップの曲であっても、ヒップホップにエアロ的な動きを少し組み合わせたような振り付けになっています。これは、ラテンダンスにおいても同様で、ラテン特有の滑らかな動きに、エアロの直線的な動きが混ざっています。このため、それぞれのダンスのカテゴリーについては初心者であっても、エアロの経験があれば、入っていきやすいです。

インストラクターもエアロ的

アルゼンチンや日本のインストラクターも、エアロビクス出身の指導者が多く、動きがエアロ的な人が多いです。

各ダンス特有の動きを磨く

ただ、それぞれの曲の振りつけを覚えたての段階ではエアロ的な動きになっていたとしても、レッスンを重ねるうちに、それぞれのダンスならではの特有の動きに磨きをかけることが求められます。奥が深いプログラムです。

有名な曲が多い

リトモスでは、有名な曲が使用されることが多いです。ズンバのように、オリジナルの曲を使うことはありません。Youtubeで原曲を探しやすいです。

動画は原則として非公開

リトモスでは、原則的に振り付けの動画がネットで公開されていません。主宰者のウリセス・プイグロスが、Youtubeや自身のFacebookでたまに振り付けを公開することはあります。

見本の動画

Youtubeで公開されているリトモスの見本の動画を紹介します。ウリセスが踊っています。

難易度

ズンバやメガダンスなど他のダンスプログラムと比べて、踊りの振り付けがやや複雑です。左右非対称の動きも多いです。スピードも速めです。ただ、「慣れてくればそれほど難しく感じなくなる」という人も多いです。

新曲が始まるタイミング

1月、4月、7月、10月

リトモスでは、3か月ごとに曲が入れ替わります。新曲が始まるタイミングは、毎年1月、4月、7月、10月です。新曲が始まると、そこから2か月間は新曲だけをやります。その次の1か月は、過去の曲(バックナンバー)を織り交ぜながら行います。

初めてリトモスをやる人は、なるべく新曲がスタートするタイミングでやったほうがいいでしょう。そうでないと、他の人たちの動きについていくのが、たいへんです。

新曲発表会

新曲が始まる月の前月、一部のスポーツジムでは、新曲発表会が行われます。「新曲発表イベント」「新曲お披露目会」といった名前が付いている場合もあります。新曲発表会に出ることで、早めに振り付けを体験することができます。

祝日だけ

リトモス本部の取り決めにより、新曲発表会が開催できるのは、祝日だけとなっています。平日や日曜日は新曲発表会はできません。ただし、12月に限っては、クリスマスの時期だけ平日でも開催できることになっています。

日本で高い人気

チャーミングな振り付けが女性の心を掴む

日本は、リトモス(Ritmix)が最も普及している国です。とりわけウリセス・プイグロスがつくるチャーミングな振り付けは、日本のフィットネス好きの中高年女性たちに圧倒的な支持を受けています。細部にまでこだわったコリオも、まじめな日本の風土にあっているのかも知れません。

首都圏や関西、名古屋

リトモスは首都圏で広く普及しています。関西や名古屋でも多くのスポーツジムが採用しています。2018年以降も、導入店舗の増加が見込まれています。

ただ、地方ではズンバに比べて普及が遅れています。リトモスを導入したスポーツジムは、施設ごとに毎年ライセンス料を支払う必要があります。規模が小さいジムだと、年間のライセンス料が負担となってしまいます。このため、小規模な施設には採用されないことが多いです。

60分や45分のクラス

リトモスは、60分や45分のクラスがあります。

全部で11曲

1回のクラスで、最大11曲が使用されます。60分のレッスンで11曲踊るように設計されています。45分のクラスだと、何曲か省かれます。60分のクラスであっても、インストラクターの判断で振り付けを説明する時間を確保する場合は、1曲か2曲省略されることもあります。

最後から2曲目はエアロダンス

曲の校正ですが、1曲目はウォームアップ。最後はクールダウンと決まっています。 最後から2曲目は、エアロダンスになる場合が多いです。

ペアダンス(パートナーワーク)

リトモスには、2人組になって踊るペアダンスが1曲あります。「パートナーワーク」とも呼ばれます。 その曲が始まる前に、近くにいる人とペアを組みます。 組みたくない人は組まなくて大丈夫です。 「ペアでやってもいいんだけど、相手がいない」という場合は、インストラクターとペアを組んだりすることもあります。 ただ、インストラクターによっては、ペアを組ませないで1人で踊るようにしているところも多いです。 ペアを組む場合、相手の手を触ったりする振り付けがあったりするので、そのへんを一部改良して、「おさわりなし」の振りり付けで踊らせるインストラクターも結構います。

説明の時間が少ない

リトモスの特徴の一つとして、全部の曲の長さ60分めいっぱいになっていることが多いことが挙げられます。つまり、60分のクラスでも、全曲やろうとすると、曲の前にインストラクターが動きやステップを説明する時間が少ないか、ほとんどないという状態になります。

まずコリオを覚えるのに時間がかかる

リトモスはコリオが複雑であるため、最初のうちはおぼえるので精いっぱいで、細かい動きに磨きをかけるところまでいかない、という人も多いです。何度かレッスンに通う必要があります。ただ、コリオをおぼえて完成ではなく、ラテンやヒップホップ、レゲトンなどのそれぞれのステップや腰の動かし方を極めるのが、最終的なゴールとされています。奥が深く、挑戦しがいのあるプログラムです。

1曲は2部構成

リトモスのコリオは、一つの曲が「前半」と「後半」の2つに分かれています。

インストラクターがDVD動画で学習

振り付けの動画が11曲分入ったDVDが、3か月ごとに全国の登録インストラクターに届けられます。 インストラクターは、そのDVDで振り付け(コリオ)をマスターし、自分が受け持っているレッスンで教えることになります。

リトモスコンテストとは

リトモスコンテスト(リトコン)は、毎年夏に東京で開催されているリトモスの競技大会です。 全国のインストラクターが生徒らとチームを組み、ステージでダンスを披露。 腕を競います。(ただし、参加するのは希望者のみ。参加費は有料)

日本での代表的なインストラクター

竹ヶ原佳苗(たけがはら・かなえ)

竹ヶ原佳苗(たけがはら・かなえ)インストラクターは、日本を代表するダンスフィットネスの先生の一人として知られています。 リトモスのインストラクターの指導・育成においても、中心的な役割を果たしています。

ウリセス・プイグロス(Ulises Puiggros)

プロフィール

リトモスを開発しているウリセス・プイグロス(Ulises Puiggros)さんは、南米のアルゼンチン人です。

1989年にフィットネスの世界に入り、18歳の若さで首都ブエノスアイレスの有名なスポーツジムで働き始めました。

アルゼンチンの主要な大会でエアロビクスなどを披露。

1993年、韓国で開催されたエアロビクスの世界大会で、ペア部門で優勝。

1994年に東京で開催された世界大会では準優勝となりました。

同じアルゼンチン人のナザニエル・レイバス(Nathaniel Leivas)とともに、「ラディカル・フィットネス」を立ち上げる。そこで、リトモス(Ritmix)の開発を主導しました。

その後、ラディカルから独立し、自らリトモスを運営しするようになりました。

リトモスの問題点

インストラクターの暴言

リトモスの問題点は、受講者に暴言を吐くなどのモラハラ行為をするインストラクターがいることです。 レッスン中に間違えたり、踊りがかっこ悪かったりすと、 名指しで批判するのです。 このような悪質なインストラクターは、メガダンスやズンバなど他の種目では見かけることがありません。 しかし、何故かリトモスには散見されます。 とくに高齢のインストラクターに見られる傾向です。 「老害インストラクター」として愛好家たちから軽蔑されています。 リトモスをもっと普及させるためにも、こういう非常識なインストラクターは、早く引退させるべきでしょう。

過激なウォームアップで怪我をしやすい

リトモスでは1曲目の準備体操(ウォームアップ)から、 速くて複雑な動きが展開されます。 このため、怪我をする恐れがあります。注意しましょう。